徳永まさひろ 論考・論策

憲法記念日に思う。

 2020年5月3日、73回目の憲法記念日を迎えた。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令されている最中、新聞各社は、憲法に関する全国世論調査を行っている。各社若干の数値に違いがあるものの、緊急事態宣言を発令したことにより、憲法改正の議論が高まったと述べている。

 中でも読売新聞の調査では、憲法を「改正する方がよい」は49%で、「改正しない方がよい」は48%となり、改正賛成派と改正反対派が拮抗していると報告している。前回2019年3月から4月調査では、それぞれ50%と46%であり、若干改正反対の意識が高まったかと思われますが、現実はほとんど変わっていないと読み取れる。
しかし、憲法で特に関心を持っている問題(複数回答)は、2位が「緊急事態への対応の問題」と「環境問題」が各38%で並び、緊急事態が前回の22%から16ポイント上昇したと言えども、1位は「戦争放棄、自衛隊の問題」が51%とトップに位置するのが理解できない。

  今の日本が置かれている状況は、緊急事態宣言による自粛要請で、対象業者はどうやって会社や事業を継続できるか、また個人では給与が払えない事業主、給与をもらえない非常勤やパートの就業者の生活をどうやって守るかなど、日々の生活の維持に翻弄しているのが現実である。

  そんな時に、憲法改正を冷静に議論できる環境でないことは誰が考えてもわかることである。改正論者からすると、憲法で規定されていない緊急事態における政府の責務や権限のあり方について、自衛隊の問題を含めてこの際しっかり議論すべきだと述べているが、そこは世論調査では、多くの国民は新たな法律を作ることでカバーできると考えている数字が出ていることは安心できる。

  いずれにしても、73回目を迎えた日本国憲法が、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重という憲法の理念のもとに、戦争をしない国家として、国民に広く定着し、日本の発展と成長に大きく貢献してきた事実をしっかり認識することが重要である。その上で、徹底した平和主義の下で、環境問題など様々な議論がなされることは賛成である。
しかし、今では無いのではないでしょうか。一刻も早く落ち着いた日常を取り戻すことが重要です。そのことに全力投球すべきではないでしょうか。

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