一年間を振り返って
平成31年から令和元年へと元号が変わり、新天皇陛下の誕生とともに日本の政治や経済が大きく変化するかと期待しましたが、むしろ日本は、あってはならない情報の隠蔽や操作で、一昔前の帝国主義的な国家になりつつあるような危惧を感じる1年でした。今年は4月の統一長選挙、7月の参議院選挙、そして10月の消費税が10%にアップと、本来国民が政治に関心を持つ最大のチャンスなのに、国民の政治的関心は一行に上がることはありませんでした。私の5期目の区議選も、わたくし自身は多くの支持者に支えられ当選をすることができましたが、同僚の惜しい人材を何人も落選で失いました。安倍長期政権が続く中で、森友・加計学園問題から端を発し、桜を見る会の問題や現職の衆議院議員が逮捕されるという、昭和の政治家や国民の政治感覚からすると、決して許されない国民を愚弄する行為が、香港の民主化運動のように、間違った権力に対する反感がなぜ生まれないのか、もう一度国民主権国家としての原点に立って日本の政治を見直す時が来ていると思います。そしてもう一つ申し上げたいことは、創価学会・公明党は、間違った国家権力にしがみつくのではなく、国民に寄り添った、国民の生活を本気で守る正しい政治権力を構築することを目指すべきであるということです。私自身、生まれたときから母の強情な信心で育ち、貧乏ながら創価大学まで卒業させて頂きましたが、組織としての本来の思想と原点は、庶民の生活を守る福祉と教育の充実、そして徹底した平和主義です。どこまで自民党の泥舟を助けるおつもりなのか。一刻も早く、公明党を一度解体し新進党時代の新しい政治を目指していたころの意気込みを思い出し欲しいと念願します。創価学会員お一人お一人は、まじめに愚直に信心を全うしています。私の親族もほとんど学会員です。しかし政治権力と宗教の絶対権力とが、間違った形で融合したときに、この国の行く末が危ぶまれます。来年は十干十二支で言うと、「庚子(かのえね)」になります。その意味は、新たな芽吹きと繁栄の始まりと言われています。2020年を新たな日本の政治のスタートに、ぜひ成し遂げて行きたいと考えています。今年1年間、多くの皆様に真心のご指導、ご支援を頂きましてありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。