2006.10.09
ブログ
安倍内閣総理大臣の所信表明演説を読んで
内閣総理大臣の所信表明演説をじっくり読みました。
ご自身が目指す国を、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた「美しい国、日本」と述べ、その定義を四つの目標テーマで説明していますが、真新しさがまったくなくまことに残念です。
また、経済財政政策や社会保障政策も税制のあり方もすべて、過去の国会議論の中で出てきた内容であり、消費税のあり方もあいまいな表現で逃げるところは、演説の中身としてはお粗末なものとしか思えません。
また、教育再生のくだりでは、新教育基本法の成立を期することは賛成ですが、踏み込んだ中身がないのが分かりづらい。特に、すべての子どもに高い学力と規範意識を身につける機会を保障するため、公教育を再生するという内容については、必要な授業時間数の十分な確保、基礎強化プログラムの推進と述べているが、丁度いま新しい指導要領の改正に取り組む時期なので、14年度の改正の際に注目された総合的な学習の時間の導入による生きる力の養成の考え方と、つまりゆとり教育の根本精神との違いをこの際はっきりと示して頂きたいと思う。
しかしながら教育政策の中で、大いに頑張ってもらいたいのが、私が衆議院議員の秘書時代、平成14年の衆議院の決算委員会の分科会で、質問を書いた内容の中で取り上げた、質の高い教育を提供するためには、第三者による外部評価が必要であるということです。安倍総理のこのくだりは、意を得たりの感を得ました。
しかし、いずれにしてもあいまいな努力目標が多く、現実にどの程度達成できるかは、今後の展開でもあるので、しばらく静観したいと率直に思います。
今一番の楽しみは、小沢代表との党首討論です。しっかりと見極めたいと思っています。