2017.11.30
ブログ

日馬富士引退と日本の政治


 横綱日馬富士が引退した。29日午前中に日本相撲協会に引退届を出して受理された。その原因が、秋巡業中の10月25日に鳥取市内で、同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩(貴乃花部屋)に暴行したことの責任をとっての決断と会見で述べている。 しかしどうもすっきりしない。横綱として暴行したことは認め、その責任をとることは潔いとも見えるが、日馬富士を取り巻く日本相撲協会や貴乃花親方は責任はないのか、そしてマスコミを含めた周囲のやじ馬が、好き勝手な憶測で日馬富士を追いつめ、冷静な客観的な判断を全くしないまま幕引きをすることになれば、横綱として大相撲を引っ張ってきた功績を誰が守るのか、あまりにも正しい情報がない中で、日馬富士が一人、引退と言う形で責任をとることは忍びない。 時まさに衆参の予算委員会で、森友・加計問題の真相がわからないままに、逃げようとしている安倍総理率いる政府与党と状況が似ている。やっと公正取引員会が、森友問題の公有地払い下げの調査報告書の中で、数々の問題点を指摘して、少し解明できるかというところに来て、その後も結局審議未了のままで、予算委員会の時間だけ消化して終わってしまえば、誠にすっきりしない状況になってしまう。衆議院選挙で大勝したからお構いなしだとすれば言語道断である。 大事なことは真実を解明することである。そして中途半端な形ではなく、大相撲の世界も政治の世界も、問題点をうやむやにお茶を濁すのではなく、事の本質をしっかり見極めることである。そうしない限り、いつまでたっても新しい夜明けは見えてこない。正義が普通にまかり通る世界にしなければならないと思う。