福田首相の辞任に思う
昨日の午後9時30分の辞任会見から一日が過ぎました。
その間、多くの政治家やコメンテーターが様々な見解を述べていますが、あまりにも表面的で少し呆れています。
無責任だとか、詐欺的だとか、与野党がこぞって福田首相の退陣を批判し、激震の如く述べていますが、政界の裏ではタイミングの差は多少あれ、皆さん分かっていたことではないですか。福田さんでは選挙は戦えないので、サミット後はタイミングを見て、麻生さんに交代するであろうことは分かっていたはずです。
問題は、1993年の連立与党政権から自民党が社会党と組んでも政権奪還し、どんな手段を講じても権力に縛りつく政治体制の執着に、国民不在のまま続けてきたことにあることを認識しなくてはなりません。またそのことに、マスコミも知ってか知らぬか加担していることも気づくべきでしょう。
自民党は権力維持のために、あらゆる手段をまた使うでしょう。福田首相の辞任のタイミングも、総裁選も最大限利用するでしょう。公明党も最大限利用するでしょう。公明党自身も権力側につくために策を弄するでしょう。
しかし、国民の目はもう欺くことはできません。
世界は、人類が考えている以上に、平和と経済の安定をコントロールできなくなっています。コンピューターの進歩による高度な情報社会とグローバリゼーションは、人類が予想できない変数で世界を混乱に巻き込みます。
エネルギーと環境問題は忌々しき状況を呈するでしょう。
しかし、まだ間に合うはずです。グルジアとロシアの戦争に見られる、人類の悪い性癖を食い止めるためには、高度な倫理観を持った政治を今こそ展開する必要があります。
それはまた本来日本発でなくてはなりません。
今回の辞任劇の背景をよくよく監視して、郵政国会みたいな劇場型の政治を止め、本当の意味での国民が納得のいく、世界から尊敬される日本の政治を構築すべき時が来たと思います。
今こそ国民は、政治に対する監視の目を強くして、総選挙で結論を出しましょう。