第4回区議会定例会
11月27日から第4回区議会定例会が始まりました。
2日間の一般質問が終わり、来週から各委員会の審議が始まります。
一般質問の中で、一番多く質問されたのが、子育て支援の問題、
中でも、本区が来年策定する「江東区版放課後対策子どもプラン」についてであります。
つまり本区の歴史のある学童クラブの事業と放課後対策事業の「げんきっず」事業を統合して、両方の役割を担った総合的な放課後対策事業を、平成21年度から段階的に行うことに対する質問が多くありました。
この問題は、学童クラブを残してほしいという陳情が、すでに厚生委員会に上がっており、
前回の定例会でも様々な議論が行われてきた経緯があります。
ことの始まりは、文科省が子供の居場所づくりから、健全育成のための「放課後対策事業」を提案したことにあります。
しかし当初国においても、両者の事業が厚労省と文科省の所管の違いから、両方の機能をどのようにして融合していくか、様々な意見がありました。並行して残すか、完全に統合するか、選択は一様でないことが、喧々諤々議論されました。
私もこの問題は極めて重要なことなので、今日まで国の審議会の動向も注視してきましたが、本質は、子どもにとってどのような形が一番適正なのかという視点です。
両親が忙しく、また母子家庭が多くなり、働くお母さんを応援するためにも、学童クラブは生活の場として確かに有意義ですが、一方で小学生全般に渡り、放課後の時間をどのように過ごすか、一番大事なこの時期に、どのような教育環境を提供できるか真剣に考える時だと思います。
実は、ゲームや携帯電話など制作し販売してきた大人が、その環境を壊してきた実態を反省して、真剣に子供の健全育成を社会全体で考える時だと思います。
したがって、私は「江東区版放課後子どもプラン」の審議は、焦ることなく、慎重にかつ有意義に議論して、学童クラブとげんきっずの両方の機能を充実させた計画をしっかり練るべきと考えています。
決して機能低下を招いてはいけません。ましてや大人のエゴでこの議論を停滞させてはいけないと思っています。
そしてもう一つの重要な視点は、こんな大事な問題をすべて民間委託で大丈夫かということです。子育ての問題、人づくりの問題は、責任ある体制が必要です。
執行部側も組織を改正して、教育委員会に一本化した形で進める方針を出していますが、大事なことは、民間依存ではなく、行政としての責任をしっかり果たすことです。
今後もこの問題はしっかり監視していきたいと思います。
しかし思い返せば、母子家庭でも、親がほとんど家にいなくても、少なくとも普通に私を育ててくださったのは、そこに良識ある大人がたくさんいたからであり、良識あるテレビやマスコミ報道がたくさんあったからでと思っています。
実は一番大事なことは、今こそ良識ある大人を増やさなくてはいけないという事かも知れません。
政治家も全く同じです。