終戦記念日
8月15日、昨日は67回目の終戦記念日を迎えました。新聞各紙の終戦記念日の記事としては、戦争の残酷さや厳しさ、平和を希求する大切さなどを国民に伝えるような記事はあまり見当たらず、紙面の取り扱いも年々少なくなっているように思えます。
一方で目立っていたのが、韓国の大統領の天皇に対する侮辱的な発言や竹島問題、中国との領有権の熾烈な争いをしている尖閣諸島をめぐる諸問題等、本来ならば日本の領土として、しっかりと隣国に外交的主張をするべきところを主張せず、中国と韓国との外交的衝突が前面に出る記事でした。
いつまでも同じ外交問題を繰り返す原因は、戦後67回目の終戦記念日を迎えるにあたっても、なおアメリカの占領政策の呪縛から抜け切れない日本の外交の弱さがあると思われます。
21世紀に入って、戦後はすでに終わり、新しい世紀にふさわしい国際協調体制が確立していくことが望まれていました。しかし、その中で当時まだ経済大国2位の日本の役割が期待されたにもかかわらず、自立した国家としての日本の国際社会での立ち位置を確立することができず、日本の外交スタンスを提言できなかったことが最大の問題でありました。そのことが、アメリカとの対等の関係も築けず、沖縄の基地問題やオスプレイ配備の問題に見えるように、戦後のアメリカの占領政策の流れが、いまだに見え隠れする現実になっていると思われます。
1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約が発効され、日本の独立が回復した日であります。
終戦記念日は、戦争に負けた日として、戦争の悲惨さ、残酷さを忘れず、平和の希求がいかに大事であるかを、また軍隊を持つ怖さと戦争を誘発する国家の在り様をしっかり検証することも大事でありますが、日本が独立を回復した、4月28日の独立記念日もしっかり国民の意識の中に組み込むことも必要であるように思えます。
国際社会における自立した国家として、日本が国際平和にしっかりと貢献できるように、日本政治の刷新と文化と教育と経済がバランスのとれた、社会システムの確立を急いでやる必要が、まさしく今あると思われます。